2023年11月6日(月)に、日本証券クリアリング機構(JSCC)は、先物・オプション取引の証拠金計算方式を、SPAN方式からVaR方式に変更となりました。
この変更の主な目的は、以下の2つです。
投資家の保護を強化する
市場の効率性を向上させる
SPAN方式は、1988年に米国の取引所CMEが開発した、非常に単純化された16通りのシナリオにより証拠金を計算する方式です。一方、VaR方式は、1250超の大量のデータを用いて必要となる証拠金を統計的に計算する方式です。
SPAN方式からVaR方式への変更の主な理由は、以下のとおりです。
SPAN方式は、16通りのシナリオに基づくため、市場の変化を十分に反映できない可能性がある。
SPAN方式は、オプションの価格変動を十分に反映できない可能性がある。
SPAN方式は、市場のボラティリティが高い場合に、証拠金が過剰に必要になる可能性がある。
VaR方式は、SPAN方式のこれらの課題を克服できると期待されています。
VaR方式への変更による主な影響は、以下のとおりです。
証拠金の金額が、SPAN方式よりも高くなる可能性がある。
証拠金の見直しが、より頻繁に行われるようになる。
投資家は、VaR方式への変更に伴い、以下の点に留意する必要があります。
証拠金の金額が、SPAN方式よりも高くなる可能性があるため、取引の際には十分な証拠金の準備が必要である。
証拠金の見直しが、より頻繁に行われるようになるため、取引状況の確認を怠らないことが重要である。
なお、VaR方式への変更後も、証拠金の金額は、証券会社等が自主的に設定することになります。
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