6月の毎月勤労統計調査

厚生労働省が8日に発表した6月の毎月勤労統計調査(速報)によると、
現金給与総額(名目賃金)は前年同月比2.3%増の46万2040円。
これは18カ月連続のプラスとなった。
一方、物価変動の影響を加味した実質賃金は1.6%減。15カ月連続のマイナスとなった。

以下、詳細です。

現金給与総額(名目賃金):46万2040円(前年同月比2.3%増)
実質賃金:44万9340円(前年同月比1.6%減)
物価上昇率:2.9%

主な要因は以下の通りです。

賃上げ回答が相次いだ今春闘の効果が反映された。
企業業績が好調で、賃金支払余力が増加した。
労働市場が逼迫し、人材確保のために賃上げを迫られた。
ただし、物価上昇率が2.9%と高止まりしているため、実質賃金は減少した。

これを受け、
「物価上昇圧力が和らぎ、日銀のマイナス金利政策などの修正が遠のく」
との見方が強まり、為替は円安・ドル高が進んだ。

日銀の大規模緩和策が正常化に向かうには時間がかかるとの見方だ。