S-1方式は、2023年10月から導入された新しいIPO(新規株式公開)の制度で、正式には「承認前届出書提出方式」と呼ばれています。この方式は、アメリカのIPO制度を参考にしていることから、S-1方式と呼ばれています。
S-1方式のメリット
上場までの期間短縮: 上場承認前に、機関投資家に対して投資意欲を探ることができるため、従来のIPOに比べて、上場までの期間を短縮できる可能性があります。
柔軟な価格設定: 機関投資家の意向を早期に把握することで、より適切な価格設定が可能になる場合があります。
透明性の向上: 上場前に情報開示が行われるため、投資家にとって情報が透明になり、投資判断がしやすくなります。
S-1方式のデメリット
準備期間の短縮: 上場承認前の情報開示が必要となるため、企業側にとっては準備期間が短縮され、負担が増える可能性があります。
市場の変動リスク: 上場前の情報開示によって、市場の変動リスクが高まる可能性があります。
制度が新しい: 制度が新しいことから、運用に関するノウハウがまだ十分に蓄積されていないという点も挙げられます。
S-1方式の主な流れ
承認前届出書の提出: IPOを予定している企業が、上場承認前に有価証券届出書を提出します。
機関投資家へのヒアリング: 提出された届出書に基づいて、機関投資家に対してヒアリングを行い、投資意欲を探ります。
価格設定: ヒアリングの結果などを踏まえて、最終的な発行価格が決定されます。
上場: 上場承認を受け、株式が取引開始されます。
S-1方式に関する注意点
全ての企業に適しているわけではない: S-1方式は、すべての企業に適しているわけではありません。企業の規模や業種、市場環境など、様々な要因を考慮して、導入を検討する必要があります。
専門家のサポートが不可欠: S-1方式は、複雑な制度であるため、弁護士や証券会社などの専門家のサポートを受けることが重要です。
まとめ
S-1方式は、IPOのスピードアップや透明性向上に貢献する可能性を秘めた新しい制度です。しかし、制度が新しいことや、企業側の負担が増える可能性など、注意すべき点も存在します。
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